Tuesday, August 23, 2005

路駐

昼メシを食べに、自転車で駅前へ。向かいのビルにあるステーキハウスに入る。自転車を止める場所がないので、その辺に路駐する。「駐輪禁止」やら、「○月○日撤去しました」の張り紙にビビリながら。この場所は撤去率が高く、危険地域なのだ。
食事中も「この間に撤去されたらどうしよう」と気が気でない。慌ただしく食事を終える。撤去はトラウマなのだ。
上京間もない頃、自転車を手に入れた僕は、東京の撤去という文化を知らずに、いつも悠々と駅前の一等地に路駐していた。あの日も一等地に停め、電車で別の町へ。帰る頃には雪が降り出し、その冬一番の冷え込みだった。
「早く家に帰ろう」
そう思い、用事を済ませ戻ると、自転車がない。移動されたのかと思いあたりを探すと雪に濡れた一枚の紙が飛び込んできた。
「本日撤去しました。」

「撤去」
この言葉を新しく覚えたあの日、アパートまでの長い道を歩いて帰り、途中雪に滑り、転んだ。
散々だった。

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